暗い小径の両側に鮮やかな色彩を浮かび上がらせる「光る石」。幻想的な光景に子どもたちは大喜びしていました。
年に1回「ほの灯り金剛寺」の時だけ特別公開される浄土庭園。ライトアップされた伽藍が水面に映って揺らめくさまは、まさに絶景。
極楽浄土を描いた「極楽の間」を遠望しながら、池の周りを巡る静かなひとときを楽しめる大人の空間です。
念法の住職が仏様の教えを説く「ほの灯り法話」。10分という短い時間ながら、わかりやすく話をまとめるのはベテラン住職ならではの話術ですが、本当はまだまだ話し足りなかったかも・・・。
今年で7年連続出演となった念法青年会の「千手観音ダンス」。世代交代などで年々メンバーが入れ替わりながらも、息の合った演舞で観客を魅了し続けている、「ほの灯り金剛寺」を代表する人気演目です。
ほとんど手の動きだけで表現する千手観音が「静」なら、その周りで舞い踊る天女たちは「動」。衣の袖をひらひらとひるがえして、優雅な天女の舞い姿を表現していました。
金剛寺では初の本格的なタンゴ演奏を披露したのは、門奈紀生(としお)さん(バンドネオン)、麻場利華さん(バイオリン)、後藤雅史さん(コントラバス)の3人で構成する「Tangam Trio」。タンゴ独特のリズムと哀愁に満ちた曲調が、しっとりとしたムードで会場を包み込みました。
バンドネオンは、楽器の左右にある70個以上のボタンと、蛇腹の押し引きで多彩な音を奏でる、演奏が非常に難しい楽器。門奈紀生さんは、「黄金の左腕を持つバンドネオン奏者」の異名をもつ、日本におけるバンドネオン演奏の第一人者です。
台形をした木製の共鳴体に、何十本も張られた弦をバチで叩いて、柔らかな余韻を響かせる打弦楽器・ハンマーダルシマー。3年ぶりの出演となった、くぽりんさんが優しく心に響く音色を奏でました。
天候に配慮して、ステージ横の和室に設けられたお茶席。ほの灯りを眺められないのは少し残念でしたが、和服の女性たちのお接待でいただく本格的なお点前を、多くの方がゆったりと堪能していました。
「ほの灯り金剛寺」のスタートを告げる歩き雅楽。念法の楽人たちが古式ゆかしい雅楽の調べを奏でながら、おむかえ広場からメイン会場までゆっくりと練り歩きました。
思い思いの願い事を書いたカップに、灯りをともして仏様にお供えする「一念祈願あかり奉納」。台に置ききれないほどたくさんの灯りに、家庭円満や家族の健康などのさまざまな願いが託されていました。
広場の中央に並んだ大小さまざまな柱型の行灯。1本だけを見ても何の絵かよくわかりませんが、離れて見ると全体で1枚の大きな浮世絵に!見る方向によって、花、紅葉、金魚の絵も楽しめました。
「光の海の中に入って写真を撮りたい」という要望に応えて新設された撮影スポット。光の海の真ん中まで入れるスペースができたため、カップローソクを倒してしまう心配もなく、子どもたちが安全に記念撮影を楽しめました。
赤、青、緑などの色鮮やかな灯りが、風にゆらゆらと揺れる「光るすすき」など、幻想的な灯り風景が楽しめる丘の上の散策路。広場の光の海を見渡す絶景も楽しめる人気スポットです。
朱の鳥居をイメージしたアーチが連なるメインゲート。視界が朱色に染まるトンネルのような空間が、その先に広がる灯りの世界への期待感を高めます。
灯りで描かれた道が広場へといざなう「きらめきの回廊」。その横の木立には、カラフルな丸い灯りが吊り下げられ、秋風に揺れていました。
広場の横に抜けられる「風あかりの細道」。和風の柄で彩られた短冊行灯がゆらゆらと頭上に揺らめき、明るいメインストリートとは一味違う趣きを醸し出していました。
子どもも大人も一緒にお地蔵さんを描いて、可愛い「お地蔵さん行灯」を作るコーナー。描いた人の思いがこもった、やさしい笑顔のお地蔵さんが、いっぱい生まれました。
灯りがついたガラス瓶にかぶせると、内側から照らされたお地蔵さんが、いっそう柔らかな表情で微笑みます。
つきたてのお餅を来場者にふるまう「お餅つき」のコーナー。目の前でお餅がつき上がっていく様子を、子どもたちは目を丸くして見つめていました。
大きなスクリーンでアニメや童話を上映した「子どもシアター」。ネコとネズミが大活躍する名作アニメが映し出されると、「懐かしい・・・」と見入る大人の姿も見られました。
くぽりんさんが奏でるハンマーダルシマーの柔らかな音色が、詰めかけた大勢の来場者をあたたかく迎えました。